胸が軋む。 掻き毟りたくなるくらいに痛いと思う。 けれどそう思う資格は自分にはないのだと。 この胸の痛みは自分への当然の罰なのだと。 いたみ 縋りたかった。 みっともないくらいに追い縋って、この手に抱き寄せて、抱き締めて。 いくなと。 おいていかないで。 そばにいて。 はなれていかないで。 格好ばかり取り繕って、周りばかり気にして。 だから、言えばよかったその台詞を喉の奥にそっと飲み込んで。 行動に移せばよかったことに、目を逸らして気付いていないふりをして。 目を瞑ったのも。 手を離したのも。 全て人のせいにして。 自分のしてきたことから逃げて。 にげて、にげて、にげて。 一人になった。 全ては自分のせいだと判っていたはずなのに。 それでも現実を直視するほどの勇気が足りなくて、また。 失くしてしまったのも、一人になってしまったのも人のせいにして。 自分一人綺麗な場所にいるふりをした。 たった一人綺麗なふりをして。 自分は悪くない、なんて。 本当は判っているのに。 知っているのに。 あぁ、なんて醜悪な。 なんて汚くて、なんて醜い。 たった一言。 いくなと。 簡単なその一言すら言えなかった。 言えなかったその言葉が今も。 喉に引っかかって、胸が軋む。 掻き毟りたくなるほどに、胸が軋んで軋んで。 たった一言が。 |