繋いだ指先は冷たく、その冷たさが三橋が緊張しているんだということ教えた。






















オレの告白は三橋にとって迷惑以外の何者でもない、そんなことは判りきってた。

三橋にとってオレは、キャッチャーでしかないこと、ただの友達なんだってこと。

判ってた。




―――判ってたはず、だった。












困らせたいわけじゃなかった。

ただ、抑えようとしても次々に溢れ出てくる想いをどうすることも出来なくてただ伝えたかった。

知って欲しかった。


けれど。


想いを一度言葉にしてしまったら、もう。

抑えることなんて出来ずに。








部活の後の帰り道。

チームメイトたちと別れた後に二人きり。

思わず、手を握った。

触れた瞬間、三橋はびくついたけれど握られた手を離そうとはしなかった。

けれど、繋いだ三橋の手はとても冷たかった。

繋がれた手から伝わるその冷えた温度が三橋がとても緊張しているんだということをオレに教えたけれど、三橋は決してオレの手を振りほどこうとはせずに。

だから。

毎日、毎日。

二人になるたびに手を握った。

三橋は決して拒まなかったから。

―――冷たい指先は変わらなかったけれど。










確信があった。

三橋は決して。

オレのことを突き放したり出来ないだろうという。

こんな風に接してくるオレを、拒んだり出来ないんだろうという。




自信があった。




きっと、三橋は優しすぎる。だから、こんな風に自分の側にいる人間を拒めない、切り捨てられない。

だから、ずるいと判っているけど。

優しく、優しく三橋の手を握って。

何も言わずに。





こんなやり方は卑怯だ、そんなの判ってる。


けれど。






卑怯なやり方でも。


三橋が欲しい。






だから。


何もせず、何も言わずに。


三橋の手を握る。


こうしていればいつか三橋は、オレを見るんじゃないかと願いながら。


いつか三橋が流されて、オレにその気持ちを向けてくれるんじゃないかと願いながら。






このまま、いつか。

この冷たい指先から、掌から三橋の温もりが伝わってくればいい。

そう願いながら。














今日もまた。


繋いだ掌から伝わるひんやりとした冷たさ。


けれど、いつか。