「スザク」
ルルーシュの声はどこまでも穏やかで、声だけならば普段と変わらない。
その証拠に彼はスザクとナナリーだけに見せる柔らかな笑顔を讃えている。

あぁ、けれど。

スザクの目の前にいるルルーシュは。
ゼロの衣装を身に纏って、その手にはゼロの仮面があって。
それはイコール、ルルーシュがゼロであるという証拠。

「ど、して…?」
どうしてルルーシュが、何故

そう問い質したいのに言葉は上手く声になってくれない。
スザクが、ブリタニアが追い続けたゼロ。
ゼロの考え方はきっとある意味正しい。けれどそのやり方は許せない、決して。
だから必ず捕らえてみせると誓っていた。
それなのに。

途中で掠れてしまう。
けれどスザクは意図は正しくルルーシュに伝わって、その証拠にルルーシュは柔らかな笑顔をぐにゃりと歪ませた。
歪んだ笑顔、けれど初めてではない。スザクはこんな風に歪んだ笑みを讃える彼を知っている。
確かに知っているのだ。

「スザク、僕はね」

ブリタニアを壊す。

日本という名が世界から消えたあの日。
まだ互いに幼かったあの日と同じ言葉を紡ぐその口の端は歪んでいた。

あの日と同じ。

「スザク、ごめん」

意識を失う最後の瞬間、スザクが見たものは。





守りたいと、そのためならばどんなことすら厭わないと誓った彼の人の。















かみさま
まもりたいとおもっていたかれは、かれは
まもりたかったかれは、かれは














まもりたいもの、まもりたかったもの