青のカーテン
2011/06/30 Thu
m25
!注意
ゲーニッツ×カリスマヨハンで節電小話。
ゲニさんがヘタレだったりしますが、節電は無理せず計画的に。
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しっとりと汗ばんだ、肌。
燃えるような赤髪は首筋に沿って張り付き、無骨な手が持て余すようにそれを掻き揚げた。
熱の篭った瞳は潤み、薄く開いた唇からは吐息が零れる。
切なげな吐息ごと、その唇に噛み付きたいと心中で欲の獣が騒ぎ出す。
思わず乞うように手を伸ばしそうになる自身を諌め、ゲーニッツは小さく首を振った。
「なぁ、ゲーニッツ…」
目の毒にしかならないヨハンを視界から外して、今まで眺めていた聖書に再び視線を落とす。
けれど、字体の上を目が滑るばかりか、あらゆる元凶が気だるげな猫なで声を囁いてくる。
甘えを孕んだ低音はするりとゲーニッツの耳穴に入り込み、脳髄と理性を盛大に揺さぶることに成功した。
悪魔の声に等しいそれに聖書を支える無骨な指に必要以上の力を込めて耐える。
「―――何ですか?」
呼びかけられただけで煽られるなど、笑い話にもならない。
覚えたての若造でもあるまいに、そこまでがっつくほどゲーニッツは飢えてない…はずだ。
確かにヨハンは甘美なご馳走ではあるが、昼日中から盛るつもりはなかった。
ゲーニッツは意識がヨハンへと向いてしまっている現状を否定するように、頑なに聖書へと視線を注ぐ。
そんな牧師の様子に、傲慢な黒龍は密やかに喉を鳴らした。
薄く汗の浮いた喉仏が緩やかに上下してはゲーニッツの視線を誘う。
「ぅん? 私が何を所望しているか分からんか?」
お前ともあろう者が?と、愉快そうに察しの悪いゲーニッツを唆す。
これ見よがしに長い足を組み変える仕草は、支配者然としたヨハンにこの上なく似合っていた。
その言葉と仕草に、ぴくり、とゲーニッツの眉が跳ねる。
自らも一族の導き手として君臨しているゲーニッツにとって、己より高位な存在はオロチだけと言っていい。
故に、組織された集団においての高位者…支配者、統治者、施政者といった存在を見ると、血が騒ぐ。
思い上がった存在に、己の矮小さを突きつけ、取るに足らない自尊心をその身体もろとも踏みにじりたくなるのだ。
ヨハンはそんなゲーニッツの本性の凶暴さを理解していながら、時折こうして戯れのようにその片鱗を覗かせる。
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