眠れぬ夜は七転八倒
2011/01/08 Sat
m25
!注意
オリジナルゼロ×クローンゼロ小話。
二人とも別人臭が凄いので注意。
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発端は小さく噛み殺し損ねた欠伸を、こともあろうにオリジナルゼロに見咎められたことだった。
「なんだ、寝不足なのか?」
手元の書類から顔も上げずに聞いてきたオリジナルゼロにクローンゼロはしまった。と眉を跳ねさせる。
クローンゼロは此処最近、めっきり眠れずに寝不足と言うやっかいな病を抱えていた。
原因は恐らく多忙だろうと当たりがついている。
仕事が忙しすぎて、夜も集中が切れることなく眼が冴えきってしまうのだ。
しかし、同じ仕事量をこなしているはずのオリジナルゼロに同じ傾向は見えなかったので、ひた隠しにしていた。
ただ、仕事に一区切り付き、後はオリジナルゼロが眼を通すだけと言う書類を持ってきて気が緩んだ。
こともあろうかオリジナルゼロの執務机の前で欠伸を漏らしてしまうとは大失態だ。
「貴様には関係ない、仕事に遅延は出ていないだろう」
「確かにそれもそうだが……、」
あとはクローンゼロが目を通すだけと言う書類の束に視線を逃し、取り繕うようにページを捲る。
けれど、傲慢な口振りで詮索を打ち切ろうとしても、オリジナルゼロが珍しく食い下がってきた。
本当なら通常通り何もかも完璧にこなし、隠蔽を図りたかったのだが、持ち前のプライドの高さと見栄をもってしても、隠せないほどに疲労が溜まってきているのだ。
「最近は退社時間が遅いからな。お前も私も」
眠れなくなって今日で丁度一週間目、オリジナルゼロに言われるまでもなくオーバーワークだ。
それでも、眼の前の男にはまだ余裕が見えるのだから、そう簡単に弱みを見せるわけにはいかない。
それを悟ったようにオリジナルゼロは顔を上げてクローンゼロを覗き込んだ。
「眠れないのだろう」
「貴様の妄想を聞いている暇はない、さっさと眼を通せ」
「ホットミルクは試してみたか?」
「誰があんな餓鬼の飲みものを煽るんだ」
「ブランデーは如何だ?」
「あんな民間療法を真剣に信じているのか」
「枕が合ってないんじゃないのか?」
「一昨日買い換えたわ」
「やはり、眠れないのか」
まるで誘導尋問のように確認されて、クローンゼロはハッと自分の過失を悟る。
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