お気に召すままベッドの上で
2010/11/12 Fri
m25
「確かに昨夜の閣下はやんちゃでしたが」
買い言葉に売り言葉でうっかり返せば、見事なカウンターを食らい、ジェネラルは一瞬言葉を詰まらせた。
ジェネラルもぼんやりとした靄のようなものであれば、ゆっくりと思い出してはきたが、直に指摘されると分が悪い。
オズワルドは然したる風もなく肩を竦めて見せる。
「君は…、……覚えて……」
「酒は飲んでも飲まれるな、と言いますからね」
「―――…すまん」
謝らないでください、と穏やかに笑うオズワルドに更に居た堪れなくなる。
昨夜のことははっきりとは思い出せないが、紳士的に振る舞った記憶は欠片もないし、自信もない。
私のオズワルドに何をした、と昨日の自分に問いかけたかったがそれこそ、後の祭りだ。
「閣下が酒精に強くないことを知りながら飲ませたのは私の方です」
「自分の酒量くらい把握している、私も同罪だ」
間近で視線を合わせながら、苦笑するように眉尻を下げるジェネラルへオズワルドは小さく笑う。
素肌で触れ合い、怠惰な朝を満喫しながら、堪らない幸福を感じて鼻先を摺り寄せ懐いた。
「貴方となら酒に飲まれるのも悪くありませんよ」
ちゅ、と軽い音が立つキスを落とせば、ジェネラルはそれ以上謝罪を続けることはなかった。
代わりに、何かを我慢するかのように眉間に皺を寄せて難しい顔をしてみせる。
その表情にオズワルドは細い瞳を揶揄めいて撓め、唇に吐息を吹きかけながら口を開いた。
「本日の予定が私に終始しているのなら、記憶を辿ってみるのも一興かと思いますが?」
「辿るだけでは済みそうにないな」
「リプレイの最中で、新たにゲームを始めるなんて良くあることですよ」
オズワルドの悪戯な指先がジェネラルの首筋を撫でて、太い鎖骨の上に指を走らせる。
分かりやすい誘い方にジェネラルは降参の白旗を閃かせるよう青い眼を撓らせた。
「君にとってはゲームかもしれんがね、私はやはり甘い駆け引きなど不得手のようだ」
「酒で誤魔化さないと先に進めない私も同じですよ」
「私は君に酔いたいのだがね」
「そっくりそのままお返しいたしますよ」
言葉をテンポよく遊ばせ、お互いに笑みをかみ殺し、三度目の起床儀礼のキスをした。
オズワルドの指先はすっかり腰まで降りていて、緩くジェネラルを引き寄せる。
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