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お気に召すままベッドの上で

2010/11/12 Fri
m25


何があって、如何いった経緯を経たのかはわからないが、大体想像通りの展開だったのだろう。
其方側の欲が無いとは言わないが、我を忘れて没頭するほど若くはない。

「………ぅ…、ん」

小さな呻き声に合わせて伏せられたオズワルドの睫毛が上下する。
実はサングラス越しではないオズワルドを見るのも初めてのことだ。
いや、正しく言うなら昨日、同じベッドで見ているはずなのではあるのだろうが。
少し顔色の悪いオズワルドの頬に掌を宛がい、するりと撫でる。
呻き声を上げた唇は絆されるように息を吐き出して、瞼をゆっくりと持ち上げた。
切れ長の瞳に宿るのは、常の鋭い光ではなく、緩やかな淡い色だった。
その向こうにジェネラルは己の顔を見て、僅かに口角を持ち上げる。

「……おはよう、オズワルド」

かなり高く日が昇っているが、まだ正午前なので挨拶はおはようの内だ。
ジェネラルは頬を軽く引き寄せて、昨夜の行為で微かに熱を持っている目元に唇を押し付けた。
軽いバードキスで熱を浚い、オズワルドの心身を労わる。
相変わらず、記憶は飛んだままだが、気だるげな彼の様子だけで昨夜の振る舞いに当たりが付く。
ぼんやりとした瞳を向けて、オズワルドはジェネラルの首筋へ手を伸ばした。
頸動脈の上を戯れに触れて、掠れた声で挨拶を返す。

「……おはよう、ございます。……閣下」

無防備な急所を撫でられると居心地が悪いと言うよりも、擽ったかった。
僅かに首を竦めて、密やかな笑い声を零せば、今度はオズワルドの方から髭にキスを送られる。
お互い戯れに唇を肌に押し当てやって、無機質な寝室に艶のある音を漏らす。
乾いた肌を潤していくような、甘いキスが折り重なっていく。
ふと視線がぶつかり、オズワルドの瞳が刹那で瞬き、唇を弓なりに撓らせ笑った。

「昨夜を思い出しますか?」
「……………、」

そこでジェネラルからの舐めるような戯れのキスが止まる。
ジェネラルが沈黙を落としたお陰で、二人の間にしばし意味深な沈黙が流れた。
一瞬、誤魔化すような言い訳が脳裏をよぎったが、ジェネラルは頭を振って、素直に吐露しようと口を開く。
されど、その唇が言葉を吐く前に、オズワルドが唇を合わせてくる。
ほんのりと口唇から伝わるのは酒精の残り香、グレーンウィスキーの甘い味がした。

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[Serene Bach 2.23R]