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祭祀様は眠らない

2010/08/26 Thu
m25



からかわれるように告げられて、眼鏡越しの瞳が撓んだ。
グスタフはその言葉に従うように唇を括れに寄せて、口付けを施す。
唇に乗る味は決して気分の良いものではなかったが、そんなことを言える立場ではない。
覚悟を決めると唇を大きく開いて、亀頭から育ち始める熱を銜えこんだ。
口の中で他人の鼓動を感じ、喉の奥まで飲み込むと息苦しさに瞳が歪む。
歪んだ瞳の端に塩水がじわりと浮かんで、物言えぬ屈辱感がグスタフを襲う。

「……ぅ…、う…っ、――…はぁ、」
「……ああ、中々お上手ですよ」

唾液が飲み込みきれず口腔に溜まる。ゲーニッツの性器に塗りつけても、先走りと混じって口の周りを汚す。
普段から鉄壁のようにダークスーツに身を包み、色気を匂わせる癖、性欲など微塵も感じさせないストイックなグスタフが懸命に奉仕している姿はゲーニッツの気分を盛り上げる。
硬度を増した熱がグスタフの上顎をなぞると、グスタフの指先が震えた。
粘膜に亀頭を擦り付けて、口の中を犯していく。熱い中は酷く心地よくて、ゲーニッツはゆっくりと眼鏡を外す。
あらわになった双眸に見つめられ、グスタフが大きく息を吐き出した。
眦に熱を溜めながら、忙しなく舌と唇を動かす従順さは性感を刺激する。
眼鏡は本の上に乗せて、両手の指先でグスタフの耳朶を弄りながら上体を倒す。
グッ、と喉の奥まで熱い性器が潜り込んできて、グスタフはとうとう瞼を伏せてしまった。
眉間に寄った皺は普段の姿とかけ離れており、それも高揚の呼び水となる。
耳の裏を指の腹で擦り、耳穴に親指を差し込むと今度は分かりやすく肩が跳ねた。

「おや、触れられるのは嫌ですか?」

白々しい質問を飛ばしながら、グスタフの頭を固定してゆっくりと腰を引く。
窄まる唇から生々しい熱を放つ自身が現れ、口からその熱が抜けるとグスタフは僅かに咳き込んだ。
口元に手背を宛がい、酸素を求めて頭を振ると長い黒髪が揺れて波を打つ。
しかし、空いている片手はゲーニッツの上着の裾を掴んで縋るような視線を向けた。

「祭祀様、……まだ…、……っ」
「そうですか? 貴方はそろそろ限界に見えますが」
「! けっして、そのようなことは…」

口では達かせることが出来なかった、と不満なのか責任感なのか食い下がってくるグスタフの耳裏を撫でて、指先で黒髪を弄ぶ。

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[Serene Bach 2.23R]