祭祀様は眠らない
2010/08/26 Thu
m25
例え、慰み者でも、戯れでも、ゲーニッツの傍に居られるならそれ以上の喜びは存在しない。
ゲーニッツにとっては煩わしいばかりの部下かもしれないが、それでもグスタフは自分自身よりも、ゲーニッツのことが大切だった。
こうして、施しのように頭を撫でてもらえるなら、どんな仕打ちにも耐えられる。
ゆっくりとゲーニッツが息を吸う音を聞いて、穏やかな、それでいて少し拗ねたような声が聞こえてきた。
そんな声を聞くのは珍しくて、グスタフの睫が微かに揺れる。
「………眠ってしまったら、貴方は帰ってしまうじゃないですか」
グスタフは生まれて初めて、自分の耳が焦げる音を聞いた。
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