黒龍の優雅な晩餐
2010/10/28 Thu
m25
殺し損ねた嬌声が呻き声となって、次々に零れ落ちる。
腹の中で暴れる熱に翻弄され、静止を求めて狼藉者の肩に手を掛けるが、与えられる快楽に指先が引きつって巧くいかない。
抱えられた足の先も、つま先まで力が入り空を掻いただけに終わる。
「どうした? 腰が揺れている」
「だま…れ…っ!」
指摘されて、ヨハンは頬に朱を走らせた。
ルガールの言葉通り、身体のそこかしこは悦楽で引きつっているものの、腰はより強い快感を求めて淫らがましく揺れ動いていた。
指摘され、自覚してしまえば自らの痴態に耐え切れず動きを抑えようと試みるも、それを咎めるように奥深くを拓かれれば全ての思考は波に飲まれる。
「ふ…ッ…、んげん…風情…がッ」
「口だけは達者だな…」
矜持を掻き集めて睨み付ければ、穿つ速度を保ちながら足に舌を這わせてきた。
肌に浮かぶ汗を舐め取り、脹脛に朱印を残す。
足に残る点々とした赤い痕は酷く卑猥な色を放ち、ヨハンの羞恥を煽ってくる。
顔を歪ませるヨハンに気を良くしたルガールは口元に笑みを湛えながら濃密な淫液を零す陰茎に指を絡めた。
「ほら、コレでもまだそんな口が利けるか?」
唆すような物言いと同時に陰茎を摩擦すれば、ヨハンの内壁が戦いてルガールを一層締め付けた。
当然、ルガールが感じる快感も凄まじいものだったが、前後を同時に嬲られるヨハンの悦楽はそれを凌駕する。
逞しい体躯が震え、開いたままの口からは唾液と共に掠れた嬌声が搾り出される。
「う…あ…ァ――――ッ」
骨に響くように身体を貫かれ、ヨハンは無音の嬌声を上げてルガールの掌に欲を吐き出した。
互いの腹を白く汚すと、ルガールもまたヨハンの中に逐情する。
腹の中に重く熱い熱を感じてヨハンの腹が戦くと、ルガールは満足そうな吐息を零した。
熱い呼気がヨハンの肌を滑り、背筋が震える。
「中々楽しめたな」
汗とルガールの血を吸って、しっとりと重みを増した赤い髪を掬い上げると、剣呑な赤眼が鋭くルガールを捕らえた。
それに取り合わず女のように長くはあるが、髪質は硬く、男のものであると認識できる髪を弄くりまわす。
「黒龍はヒトではないと思っていたが…喰べ応えがある」
喉奥で笑いながら、荒い息を繰り返すヨハンを茶化すと、髪を介して指先にどろりとした力が伝わってきた。
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