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Awesome GOD

2010/10/01 Fri
m25


そういえば、何時もは少女がパイプオルガンを踏むが、今日は如何するのだろうか。
神に尽くすべき立場の牧師様もオルガンを弾くことが出来るのもかもしれないが、
この教会の主である牧師様が讃美歌のオルガンを奏でると言うとどうしても違和感を覚える。
それは本来修道女の仕事であるから、と言う偏見がそう思わせるのもかもしれない。
そんなことを取りとめもなく考えていると、いつの間にかオルガンの前に長髪の男性が移動していた。
前礼の間も牧師様の傍に控えて、サポートしていた彼は音楽にも精通しているらしい。
如何見ても讃美歌と結び付かない外見をしていたが、
一度オルガンの前に腰を下ろせば、自棄に様になった。
上背の所為か、それとも黒いスーツがタキシードを思わせる所為か、
教会での演奏と言うよりもクラシック・コンサートを連想させる。

(………?)

やはり、つい物珍しさから長髪の男性を眺めていると、今度は首筋がひやりとするような視線をうけた。
気のせいでは流しきれないほど強い視線の出所を探る気にはなれなかったが、
男性は酷く美形であるし、心を奪われている妙齢の女性が居ても可笑しくはない。
なんにしろ、突然現れた彼に皆興味があるのだろう、と喉奥で密やかに笑った。
演奏が始まったので、私は不慣れな聖歌に集中した。
すると、鼓膜を擽る精錬とした演奏は誰かの視線も逸らしていく。
少女が奏でる柔らかで穏やかな音色も良いが、
風のように軽やかで厳粛な彼の音色も中々のものだ。
鍵盤を叩く日焼けしていない手は弾き慣れた音楽家のようにも見えた。
なるほど、信仰心を持たない私ですら、日曜礼拝はやはり面白い。





「ご苦労様でした、グスタフ」
「祭祀様のお役に立つことが出来たならなによりです」

説法も終わり、信者が各々の守護する場へと戻るとゲーニッツは何よりも先に部下を労った。
どうしても外せない大会があると言うレアスに代わり、手伝ってくれたグスタフは恭しく頭を下げて応じる。
ゲーニッツ自身もオルガン演奏が出来ない訳ではなかったが、如何しても進行に歪みが生まれてしまう。
如何したものかと頭を捻っていた所に、普段は礼拝堂に足を踏み入れず裏手で拝聴してるグスタフが助け船を出してくれたのだ。

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[Serene Bach 2.23R]