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危ないカンパニー

2010/09/26 Sun
m25


わざと隠しきれない場所にキスをしたのだと理解する。
やんちゃな尖兵のやり口に、オズワルドは眉を顰めながら奥歯を噛んだ。
同時にキスを受けた場所から浸食するような熱を感じてしまう己を叱咤する。
ジェネラルは声ごと噛み殺そうとするオズワルドを咎めるように甘く歯を立てた。
綺麗にそろった歯列が老いた肌に沈み、食いしばったはずの口から小さく声が零れる。

「………ぁ…ッ、…う」

低いオズワルドの声で揺れる音を出そうとすると、どうしても掠れてしまう。
睨みつけようとしても、眦が朱に染まっていては何の迫力も無い。
むしろ、嗜虐欲を掻き立てたようで、肩を押さえつけていた指が身体のラインを確かめるように下り始めた。
スーツ越しだと言うのに指が辿った場所から、疼くような温い熱が生まれ出す。

「いぃ、かげん……にっ!」

幾ら情人に触れられたとはいえ、あまりに容易く火が点く身体を否定するように、声を荒げた。
大体どれ程、気分が盛り上がろうとも此処はオズワルドの職場なのだ。
神聖な職場の、しかも己の作業場で、冗談ではない。
挙句の果てに、硬い机の上など絶対に腰を痛めるではないか。
辺りに散らばったままの書類やら手紙やらは酷く居た堪れない。
そう考えると、オズワルドは力負けしていると知りながら真剣な抵抗に切り替えた。
長い足を閃かせ、ジェネラルの側面を狙い蹴りを繰り出すが、無理な体勢からの攻撃はまるで力が入らない。
逆にいとも容易く、腿を捕まれてジェネラルの腕力で、足を大きく開かれた。
勢いのいい反撃に股関節が嫌な音を立てて、こめかみが微かに引きつる。
蹴りを捕らえた腕は、あっさりと足を離して、代わりに内股を撫で上げていく。

「……ん…ッ」

スラックスに皴を刻んで、指がたどり着く先は貞淑なベルトだ。
カチリと無機質な金属音が鳴って、オズワルドの下衣が乱される。
ベルトを解くのも、スラックスを足から抜くのも、ジェネラルの器用な指に掛かれば造作も無かった。
基本的にジェネラルはどこまでもパーフェクトな恋人だが、モラルだけは如何にも変則的らしい。

「やめ…、な……ッ、さ、――ッ」

咎める言葉すら途切れがちで、この後のことを想像できてしまうオズワルドの体温は無意識に上がっていく。

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[Serene Bach 2.23R]